今宵、時の色
今宵 風は肌に
冷たく シャワー上がりの 濡れた髪は
首筋に張り付いたまま
身体を滴り落ちる雫も
無造作にバスタオルに包んで
小さな寝息をたてながら
横たわる身体の傍に
素足の先からすべり込めば
わたしの身体の冷たさに
目覚めるあなた
その強き腕で
熱い胸の中に抱きしめ
その柔らかな唇は
言葉を 零すことさえ許さず
細き指先はしなやかに 花びらと戯れて
わたしの
白き肌を真紅の紅に滲ませていく今、、、
蒼い帳の中へと 漕ぎ出した船
夜風に揺れて
あなた揺れて
今、時の色
あなた色になる
0コメント