とけていく
夜の帳が下りて
見えるのは壁際のセピア色の灯りだけ
目の前のその胸に深く潜り込めば
背中を抱いた腕が強く引き寄せる
壊れそうだよ、、と
言おうとした私の言葉が唇で塞がれて
熱を帯びた手が、指が
身体の曲線を辿るように動きだした
乱れる呼吸
零れる吐息
溢れる蜜に
伝う雫
空を掴もうとしたわたしの手を
あなたの手が掴む
セピア色の灯りがゆらゆら揺れて
わたしの肌に影を落とした
胸に
いくつもあなたの汗がしたたり落ちて
わたしは思わずあなたの背に爪を立てたよ
重なる影は
今
二人の中に溶けていく
ねぇ、灯りを消して、、、
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